2023年度公立高校入試過去問解説【北海道・理科・大問5】
テーマ:光と音
問題文
次の問いに答えなさい。
凸レンズによってできる像について調べるため、LEDをL字形にとりつけた物体を使って図1のような装置を組み立て、次の実験1~3を行った。
【実験1】
凸レンズAの位置を動かさずに、スクリーンにはっきりとした像がうつるように物体とスクリーンの位置を動かし、像の大きさを調べた。次の図2,3はこのときの結果をグラフに表したものである。
【実験2】
物体とスクリーンの位置を動かさずに、凸レンズAを物体側からスクリーン側に近づけていったところ、物体から凸レンズAまでの距離が15cmのときと30cmのときにスクリーンにはっきりとした像がうつった。
【実験3】
物体を凸レンズAとその焦点の間に置き、スクリーン側から凸レンズAをのぞいたときの像の大きさを調べた。次に、物体と凸レンズAの位置を動かさずに、凸レンズAをふくらみの小さい凸レンズBに変え、同じように像の大きさを調べると、凸レンズAのときに比べ、小さくなった。
問1
図4は、ヒトの目のつくりを模式的に示したものである。図4のXがYの上に像を結ぶしくみについて、XからYまでの距離は変わらないという条件を設定して、図1の装置でヒトの目のつくりを再現する実験を行うとき、変えない条件として最も適当なものを、ア~エから選びなさい。
ア 凸レンズAの位置
イ 物体から凸レンズAまでの距離
ウ 物体からスクリーンまでの距離
エ 凸レンズAからスクリーンまでの距離
問2
実験1について、次の(1)(2)に答えなさい。
(1)図5は、実験1で物体から凸レンズAを通る光の進み方の一部を模式的に示したものであり、光軸(凸レンズAの軸)上にある2つの・は凸レンズAの焦点の位置を示している。物体の先端から出た光は、凸レンズAを通過後、そのような道筋を通るか、図5に書き加えなさい。ただし、作図に用いた線は消さないこと。
(2)凸レンズAの焦点距離と物体の大きさはそれぞれ何cmと考えられるか、書きなさい。
問3
実験1,2について、次の文の①~③に当てはまる数値を、それぞれ書きなさい。また、④に当てはまる内容を書きなさい。
スクリーン上にはっきりとした像を見ることができる、物体、凸レンズA、スクリーンの位置について考えると、物体から凸レンズAまでの距離が15cmのときは凸レンズAからスクリーンまでの距離は①cm、物体から凸レンズAまでの距離が30cmのときは凸レンズAからスクリーンまでの距離は②cmであり、物体からスクリーンまでの距離はどちらも③cmである。したがって、物体からスクリーンまでの距離が一定のとき、実像ができる凸レンズの位置は2つあり、④という規則性があることが分かる。
問4
実験3について、凸レンズBをふくらみの限りなく小さい凸レンズに取り換えたとすると、像の大きさはどのようになると考えられるか、書きなさい。
解答・解説
問1
エ
図4ではXの水晶体がレンズ、Yの網膜がスクリーンの役割を果たしている。
問2
(1)下図
(2)焦点距離:10cm 実際の大きさ:3cm
凸レンズから焦点距離の2倍の位置に物体があるときに、同じ大きさの実像が焦点距離の2倍の位置にできる。
問3
①:30 ②:15 ③:45 ④:(例)物体から凸レンズまでの距離と凸レンズからスクリーンまでの距離が入れ替わる
問4
(例)物体とほぼ同じ大きさになる。
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