2023年度公立高校入試過去問解説【青森県・社会・大問4】
テーマ:欧米の近代化と近代の日本
問題文
次の年表は、ある生徒が日本の政治に関する主な出来事をまとめたものである。あとの(1)~(6)に答えなさい。
(1)
下線部【あ】を制定するために、ドイツやオーストリアなど各地で憲法について学び、内閣制度ができると初代の内閣総理大臣に就任したのは誰か、人物名を書きなさい。
(2)
下線部【い】について、当時の衆議院第一党を、次の1~4の中から一つ選び、その番号を書きなさい。
1:立憲改進党
2:立憲政友会
3:憲政会
4:自由党
(3)
下線部【う】は、政治により多くの国民の意向が反映される政策を実施した。次の資料は、1920年と1928年の衆議院議員選挙における有権者数と全人口にしめる有権者の割合の変化を表している。
この変化について述べた次の文中の【X】にあてはまる法律名を書きなさい。また、【Y】に入る適切な内容を、納税額という語を用いて書きなさい。
1925年に成立した【X】により、【Y】に対して選挙権が与えられたため、有権者がそれまでの約4倍に増えた。
(4)
【え】の時期に起こった、次の1~3の出来事を年代の古い順に並べ、その番号を書きなさい。
1:中国で国民党が共産党の呼びかけに応じて、内戦を停止した。
2:ドイツでヒトラーが首相になると、ワイマール憲法が停止した。
3:ニューヨークの株式市場で株価が大暴落した。
(5)
【お】にあてはまる語を書きなさい。
(6)
【か】の時期について述べた文として適切なものを、次の1~4の中から一つ選び、その番号を書きなさい。
1:GHQは戦後改革を急ぐため、日本の経済を支配してきた財閥との連携を強化した。
2:沖縄と奄美群島、小笠原諸島では、本土と同様に間接統治の方法が採られた。
3:朝鮮戦争が始まった影響で日本の経済は不景気となり、復興が遅れた。
4:冷戦が東アジアにおよぶと、GHQの占領政策は、経済の復興を重視する方向に転換された。
解答・解説
(1) 伊藤博文
伊藤博文は生涯で4回総理大臣になっている。
(2) 2
立憲改進党は大隈重信
憲政会は加藤高明
自由党は板垣退助
とセットで覚えておけばよい。
(3) 【X】普通選挙法 【Y】(例)納税額に関係なく、満25歳以上の男性
1889年(明治22年)に満25歳以上、直接国税15円以上を納める男子
1900年(明治33年)に満25歳以上、直接国税10円以上を納める男子
1919年(大正8年)に満25歳以上、直接国税3円以上を納める男子
1925年(大正14年)に満25歳以上のすべての男子
1945年(昭和20年)に満20歳以上のすべての男女(国民)
2019年(令和1年)に満18歳以上のすべての男女(国民)
(4) 3→2→1
3の世界恐慌が1929年、2のヒトラーによるワイマール憲法停止が1233年、1の日中戦争の始まりを受け共産党が内戦を停止したのが1937年
(5) 大政翼賛会
政党や労働組合を解散し、戦時のための組織に組み込まれていった。
(6) 4
1:財閥は解体に向かったので誤り
2:アメリカ式の統治方法だったため誤り
3:景気は良くなったので誤り
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