【小・中学生】コロナ後の不登校問題とは?
”「コロナ禍によって休校やオンライン授業になってから、子どもが精神的に参ってしまっている。」”
”「コロナ禍になってから子どもを学校に通わせるのが心配だ。」”
新型コロナウイルス感染症のまん延によって、子どもたちの学校生活は変化を余儀なくされています。
精神的に発育途中の児童生徒にとって、コロナ禍の影響によるストレスは思ったよりも大きなダメージを与えてしまう場合があります。
その中で、多いのが不登校です
以前から不登校児童生徒が増加していることは問題となっていましたが、新型コロナのまん延も重なり、さらにその数が増えてしまっています。
では、実際のところどのくらい増えているのでしょうか?
また、新型コロナのまん延によって、児童に具体的にどのような影響があるのでしょうか?
そこで、この記事では、国内で不登校児童が増えている背景と、新型コロナ感染症の与える影響ついて解説します!
不登校児童の増加
文部科学省が2021年10月に発表した、「令和2年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、小・中学校において長期にわたり欠席している児童生徒の数は28万7747人、その中で不登校であるの児童生徒の数は19万6,127人であり、過去最多となっています。
実は、学校を長期欠席する児童生徒の数は近年になってその増加の幅が大きくなっています。
左のグラフは過去10年間の、小・中学校における理由別長期欠席者数の推移です。
不登校児童数は8年連続で増加しているうえ、2010年の調査では17万7370人であったのに対し、2020年の調査ではその数は28万7747人と、1.5倍以上も増加しています。
2020年度には、新型コロナの感染回避という理由で2万905人の児童が長期の欠席を行っており、その数は過去最大になっています。
不登校の児童数を全児童数に対する割合でみると、小学校では100人に1人、中学校では25人に1人ほどです。
これだけ聞くと意外と少なく感じるかもしれません。
しかし、不登校児童生徒がどれくらいの期間欠席しているか確認してみると、約55%の生徒が年間の欠席日数が90日を超えています。
全国の小中学校の年間登校数は平均して約200日とされており、年間の半分近い学習機会を失ってしまっていることになります。
このことはやはり深刻な問題であることが分かります。
新型コロナウイルスの影響
新型コロナウイルスのまん延が、小・中学生児童生徒の長期欠席の増加に影響しているのは、明らかです。
下の二つのグラフは令和2年度の調査です。
小学生では長期欠席者の約15%が、中学生では4%が、新型コロナウイルスの感染回避のために、欠席していることが分かります。
同じ調査を高校学校の長期欠席者に対して行ったところ、「新型コロナウイルスの感染回避」のために欠席している生徒の割合は、
約12%という結果になりました。
小・中・高と各カテゴリーで新型コロナウイルスが学生に与える影響が大きいことが分かります。
なぜ不登校になってしまうのか
では児童はどういった原因によって不登校になってしまうのでしょうか?
下の2つのグラフは、コロナ前の令和元年とコロナ後の令和2年の調査をもとにした、不登校の要因別に、児童数を集計したものです。
調査では、不登校の要因として「無気力・不安」、「非行やあそびなどを原因とした生活リズムの乱れ」、「友人関係のトラブル」、「家庭内のトラブル」、「学業の不振」が挙げられています。
二つのグラフを見ると、コロナ以前/以後で、「無気力・不安」を原因に不登校になってしまう児童生徒の数が増えていること分かります。
やはり、コロナ禍を通じて、不安を抱えたり、無気力になってしまう児童生徒が増えているように思われます。
悩みを抱え込まないで
コロナ禍での学校生活は精神的にきびしいものがあります。
勉強や部活動、友人関係など不安を抱えてしまうことも考えられます。
そういった時は、一人で抱え込まないでください。
まわりに相談できる人はいますか?
家族、学校の先生、身近な大人の方など、自分の不安に向き合ってくれる人がいるのなら頼ってください。
きっとあなたの悩みを聞いてくれる人がいるはずです。
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