【中学1年生数学】正負の数(4)
前回に続き正負の数の解説を行っていきます。まだ、正負の数(1)(2)(3)ご覧になっていない方は、そちらのページから勉強をしていくことをお勧めします。
今回で全3篇にわたる正負の数の解説は終りになります。(1)(2)(の解説では、足し算・引き算・掛け算を勉強してきましたが、今回の(3)では割り算と四則計算を勉強していきます。
始めは難しく感じるかもしれませんが、マスターすれば解けるようになりますので、しっかりと勉強していきましょう!
文部科学省 学習指導要領「生きる力」
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/index.htm
要点1 正負の数の利用
次の表は、身長145cmのA君を基準(0)として、5人の生徒の身長を表したものです。この時、次の問いに答えなさい。
生徒 | B | C | D | E | F |
身長(Aとの差)(cm) | 3.5 | -2.4 | -3.4 | 2.4 | 0.9 |
(1)いちばん身長が高い人はだれですか。また,身長は何cmですか。
(2)この5人の身長の平均は何cmですか。
解答(1)B君 148.5cm (2)145.2cm
上図のように、数直線を書いて考えると理解しやすいです。基準となる0はここではA君の身長145cmとなりますね。
(1)数直線からB君が一番身長が高いことが読み取れます。基準になるA君が145cmなので、B君はA君より3.5cm高いことになります。
なので、計算式は、145+3.5=148.5となり、答えはB君 148.5cmです。
(2)平均値を求める時、それぞれの身長を求めてから平均値を求める方法もありますが、その方法だと計算する回数が多くなるだけでなく、計算する数値も大きくなるのでミスが高くなります。
ここでは、基準との差の平均を求めてから基準値にに加える方法を取ることにします。
●基準値との差の合計
3.5+(-2.4)+(-3.4)+2.4+0.9=1.0
●基準との差の平均
1.0÷5=0.2
なので、平均は、145+0.2=145.2となります。
要点2 正負の数の文章題
1.次のことばを負の数を使わない言い方になおしなさい。
(1)-10年後
(2)-8km東
(3)-3000円の増加
(4)-5000円の利益
解答 (1)10年前 (2)8km西 (3)3000円の減少 (4)5000円の損失
反対の言葉で表せばOKです。
(1)後⇔前
(2)東⇔西
(3)増加⇔減少
(4)利益⇔損失
2.A>0,b<0のとき、次の数は正の数ですか、負の数ですか。
(1)-a
(2)b²
(3)a×b
解答 (1)負の数 (2)正の数 (3)負の数
不等号を使った問題は、やさしい数で表して考えると良いですね。
a>0、b<0ということから、aを正の数、bを負の数に置き換えて考えましょう。
仮にa=5、b=-3として計算してみましょう。
(1)-aが-5となるので、負の数です。
(2)b²は、(-3)²=+9となるので、正の数です。
(3)5×(-3)=-15となるので、負の数です。
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