MENU
ひのきあすなろの指導
  • 小学生への指導
  • 中学生への指導
  • 高校生への指導
  • 発達障害サポート
  • 不登校サポート
  • お悩みに合わせた解決法
ひのきあすなろの特徴
  • 体験授業について
  • 選ばれる理由
  • 対応エリア
  • 安心サポート
  • よくあるご質問
  • 塾と家庭教師の違い
ひのきあすなろをもっと知る
  • 体験授業のお申込み
  • 資料請求のお申込み
  • キャンペーン一覧

「江戸のジャーナリスト葛飾北斎」読書感想文の実例付き!

目次

もう悩まない!読書感想文の書き方講座①

読書感想文といえば夏休みの宿題の定番ですね。
感想文を書くための本を図書館に選びに行ったり、毎日少しずつ読み進めたりしている方も多いのではないでしょうか。
宿題のために読んだ作品にハマって読書が好きになった人もいるかもしれません。

一方で、読書感想文に対してこんな声も耳にします。
「なかなか字数を埋められない」
「本の内容のことばかり書いてしまって肝心の感想が書けない」

読書感想文はみなさんの読書体験をより素敵なものにしてくれるのですが、苦手としてしまう人も多いようですね。
そこでこの記事では、読書感想文の書き方を解説していきます!

読書感想文には書き方のコツがあります。3つのコツさえ押さえてしまえば、だれでもスムーズに書けるようになるんです。
これから3回にわたって記事を連載していきますので、読書感想文に対する苦手意識をなくしていきましょう。

第68回青少年読書感想文全国コンクールの中学生の部の課題図書を題材とした感想文例も掲載しておりますので参考にしてください!

読書感想文の書き方講座は全3講座

第68回青少年読書感想文全国コンクールの中学生の部の課題図書を題材にし、実例付きで読書感想文の書き方を解説しています。
クリックすると該当の講座をご覧になれます。

講座1の課題図書:江戸のジャーナリスト葛飾北斎

講座2の課題図書:セカイを科学せよ!

講座3の課題図書:海を見た日

読書感想文の書き方のポイント

読書を通して変化したことを書こう

みなさんが読書感想文を書くときに一番つまづきがちなのが、「そもそも何を書けばいいか分からない」というところではないでしょうか。

一般的な夏休みの読書感想文の宿題では、全部で約1600字、原稿用紙にして4枚ほどの内容を書くことが求められます。これだけの文字数となると、生半可な内容ではなかなか埋めきることはできません。

何とか文字数を稼ごうとすると、同じ主張の繰り返しが起こったり、反対にいくつも主張が乱立したりします。
特に感想文を書くのが苦手な人の感想文は以下の2つのパターンのどちらかになる傾向があります。

  • 本から一つ一つシーンを取り出し、「~という場面に感動しました。」や「~という言葉が印象に残りました」といったように    感想を並べていくパターン  
  • 本の内容ばかり伝えようとして、あらすじや概要をただ書き連ねてしまうパターン

このようにしても感想文は完成するのですが、前者の場合は、全体的に伝えたい事が曖昧な文章になってしまい、後者の場合は感想文ではなく要約文になってしまいます。

では、読書感想文には何を書けばよいのでしょうか。

それは、読書を通して変化したことです。

読書というのは、本の作者からメッセージを受け取る行為です。筆者の主張が明白な論説文ではもちろんですが、小説でも同じです。なぜなら小説は、作者の考え方や思想にのっとって登場人物が会話や行動を繰り広げるからです。つまり、読書すると作者の考え方や価値観に触れることになります。そうすると、みなさんの頭の中に何かしらの変化が起こるはずです。

みなさんが感想文で書くべきはその変化です。

本を読む前と本を読んだ後の自分にどのような変化があったのかを書いてみましょう。考え方やものの感じ方、価値観などどんなものでもかまいません。

重要なのは変化があったこと、そしてその変化をうけて自分が今後どのように行動していきたいかという二つの内容を入れることです。

「江戸のジャーナリスト葛飾北斎」読書感想文の実例を読んでみよう

ではここからは実際に本を読んで書かれた感想文を見てみましょう。
題材は、第68回青少年読書感想文コンクールの課題図書である「江戸のジャーナリスト 葛飾北斎」です。

【感想文例】「江戸のジャーナリスト 葛飾北斎」を読んで

「江戸のジャーナリスト 葛飾北斎」を読んで

〇〇県立□□中学校 △年 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 一枚の絵を見ていた。

 海が荒れている。左手には画面の半分を埋めるほどの大波が立ち上がっており、そのしぶきはまるで船につかみかかろうとする指のようだ。耳をすませば波の音が聞こえてきそうなくらいの迫力。よく見ると、遠くに小さく富士山が見える。決して豊かな色彩ではないのにこの情景を美しく感じるのは、海の青としぶきの白、山の青と冠雪の白の鮮やかな対比が非常に映えているからだろうか。

 「富嶽三十六景 神奈川沖波裏」の絵はまさに傑作と言える作品だ。今では、外国人向けのパンフレットに印刷されていたり、てぬぐいにプリントされてお土産ショップで売られていたりとあらゆる所で目にするため、もはや日本を象徴する絵画といっても過言ではない。作者の葛飾北斎は様々な浮世絵を残し、今でも美術展が開かれると盛大な人気を誇る人物だ。葛飾北斎という人物にとって、こ

の作品の完成という華やかな業績は、人生の最終到達点だったにちがいない。

 同時に私は思う。きっと私の人生でこのように後世に残る業績が残ることはないだろう。私は他の人に比べて運動能力が飛び抜けているわけでもなく、芸術的センスもなく、学校の成績も普通ぐらいだ。今後、特別やりたいと思っていることもないため、将来の夢を聞かれてもすぐに答えることができない。だから、このまま何十年も人生を歩んでいくと思うと少し虚しくも思えてしまう。では、ここまで後世に残るような傑作を描いた北斎は、どのような人生を送っていたのだろうか。きっと生まれたときから絵の才能を授かっており、大絵師の名声を得ることを目指し、たゆまぬ努力を続けてきたのだろう。私にはそんな才能はないし、ストイックな生き方が出来るとは思えない。ゆえに私は、北斎のことを非常に遠い人間のように感じていたが、彼の人生に興味を持ったためこの本を読むことにした。 

 北斎が生きていた十八世紀半ばから十九世紀の前半の日本では、鎖国政策により外国との貿易は制限されており、日本人が海外の情報を手に入れるのは簡単ではない。唯一、貿易を許されていたオランダも、長崎の出島を通じてのやりとりしかできない。もし私が当時の江戸に生きていたら、日本人以外の人間と話すことも、日本以外に国があることも知らずに一生を終えていたのだろう。しかし、北斎は違った。彼は外国に対する好奇心にあふれた人物で、オランダ商人が来ていると聞くと、自らの絵を売り込むために会いに行った。資料を集めたり、人から聞くことで、見たことのないはずの朝鮮通信使の姿を描いた。西洋の銅版画が伝わるとすぐに挑戦し、作品を残した。すべて自分がやりたいことだったからだ。興味があったからだ。

 彼にとって初めてのヒット作になったのは、北斎が五十代になって発表した「北斎漫画」だ。関西への道中で目にした人物や物品、自然などのスケッチをまとめた大作で、浮世絵師を目指す若者や彫刻家、漆工など様々な人々の手本として大人気作となった。しかし、ここで北斎は終わらない。七十二歳になって「富嶽三十六景」を発表した。この中には有名な「神奈川沖波裏」が含まれている。ここでも北斎は満足しない。北斎は七十五歳になると自らの雅号を画狂老人卍に改名し、それまで得意としてきた版画を使う浮世絵ではなく、絹地や紙に描く肉筆画を盛んに描くようになったのだ。肉筆画は一点もので高価なため、大衆に広まって人気を得やすい絵ではないが、高齢になってもまだ新しい分野に挑戦しようとしたのだ。

 北斎は名声を得たかったのではない。億万長者になりたかったわけでもない。自分の好きなことをただ続けてきたのだ。そして、自分の理想に近づくために絵を描き続けたのだ。北斎が最期に放った言葉が強く印象に残っている。

 「天我をして五年の命を保たしめば、真正の画工となるを得べし」

 あと五年生きることができれば、真の画家となることができる。そういって、北斎はその生涯を閉じた。

 人生は有限だ。どんなに一生懸命過ごしても、どんなに怠惰に過ごしても、必ずいつか終わりを迎える。北斎はその上で、生涯を終えるその瞬間まで高みを目指し続けた。「北斎漫画」が大ヒットを収めたときも、「富嶽三十六景」の大作を完成させたときも、もう画家として十分すぎる成功を収めたといえる。富と名声をそのままに、遊び暮らして生きていく事もできたはずだ。しかし、北斎が絵を描くことをやめることはなかった。むしろ七十を過ぎて新しい画法に挑戦したり、土地を変えて絵の修行を始めたりしている。私はそんな北斎の生き方を羨ましく思った。同時に、人生に意味を見いだせないと思ったり、生きていく事に虚しさを覚えている自分を恥ずかしく思った。貴重な人生を最期の一瞬まで余すことなく過ごすには自分の好きなことに全力で熱中するしかないのだ、と北斎は教えてくれた。

 再び「神奈川沖波裏」を見る。今度はさっきと違う印象を受けた。これは北斎の到達点ではなく、通過点なのだ。葛飾北斎という一人の人間が最期の一瞬まで全力で生きた証の一片がこうして後世に残っているだけなのだ。私も好きな事に死ぬまで熱中していたい。人生の意味など考える暇がないくらい全力で生きていきたい。そんな人生を終えた後、なにか世界に残っているものがあれば、それが私の傑作」だ。

「江戸のジャーナリスト葛飾北斎」読書感想文の実例解説

まず、この感想文において最も中心となる変化はなんでしょうか。

感想文の冒頭では「富嶽三十六景 神奈川県沖波裏」の絵を見て、「北斎の人生の最終到達点といえる傑作だ」と述べています。これだけの作品なのだから北斎の人生の集大成に違いないと思っているわけです。また、北斎が後世に残るほどの大作を完成することができたのは、才能があったからとも書いてあります。

しかし、最終段落では違います。再び絵を見て、「北斎の到達点ではなく通過点だった」、「北斎が自分の好きな事に死ぬ直前まで熱中し続けたからこそ傑作が残った」と述べているのです。

つまり、大きく変化しているのは葛飾北斎の印象です。

葛飾北斎と言えば日本を代表とする浮世絵画家で、日本人なら一度は名前や作品を聞いことのある画家だと思います。

しかし、多くの人は彼の生涯について詳しく知らないでしょうし、凄い画家だという印象でしょう。

つまり、本を読むことで印象は変わりやすいわけです。

その変化が起こったのは、北斎が好奇心のままに絵を描いていたこと、晩年を迎えてもなお新たな画風に挑戦していたことを読書を通じて知ったからです。

このように、読書体験を通して変化したことを文章の中心とすると感想文は書きやすくなります。

【補足】
さらにこの感想文には、本を読む前後の変化を印象的に伝えるための工夫があります。
この感想文では始めと終わりでそれぞれ「富嶽三十六景 神奈川沖波裏」の絵を実際に見ているという描写がありますね。そしてこの本を読む前と後で絵を見たときに印象が違ったと書いています。
これは、読書を通して変化があったことを強調するために入れている設定のようなものです。
変化をより印象付けるためにこのような工夫をするとよいかもしれませんね。

読書感想文の書き方まとめ

感想文の中心となるのは、「読書を通して自分の中で変化したこと」です。

本を読み終わったら、それまでの自分の考え方や価値観の中で変化したことを書き出してみましょう。

その内容を中心に、

  1. 「読む前は~だった」
  2. 「本の中で~という場面、発言があった」
  3. 「読書を通して~という変化があった」

 という3点を含んだ構成にすると書きやすいでしょう。

第2回では、中心となる内容が決まった後、感想文により厚みをつけるための方法を紹介します。

そちらもぜひご覧ください。

試してみよう!無料の体験授業実施中!

ひのきあすなろでは、無料の体験授業を実施しています。
ぜひ具体的な指導の様子を知る際に、ご活用ください!
体験授業の日程は相談頂けるので、忙しいお子さんにもぴったりです。

  • 「なかなか勉強をしてくれない」
  • 「ニガテを克服させたい」

など、勉強に関するあらゆるお悩みをアドバイザーが解決致します!
家庭教師を検討している方、勉強に関するお悩みをお持ちの方、塾からの乗り換えを考えている方など、どんなお子さんもOK!
入会するかは、体験授業の後、じっくりとご家族でご相談いただければけっこうです。
まずは、お気軽に「無料の体験授業」で勉強に関する悩みについてアドバイスをうけてみませんか?

体験授業についてはこちら

  • URLをコピーしました!

ひのきあすなろが実施する学年別の指導法

ひのきあすなろの指導では、勉強のやり方や習慣作りの指導から受験対策まで、お子さんの目標に合わせたカリキュラムを組んで指導をさせて頂いております。
ひのきあすなろが勧める勉強法は学年別・目的別に以下のページにて詳しくご案内させていただいています。

対面指導・オンライン指導から選べる指導法

家庭教師のひのきあすなろでは、対面指導・オンライン指導の両方に対応しています。

対面での指導が難しい地域にお住まいの方や、感染症への感染リスク軽減などで対面指導が難しい場合などでも、指導を続けられる体制を整え、お子さんの学びがとまらないよう制度を整えて、指導を行っています。

家庭教師のひのきあすなろは対面指導とオンライン指導の両方に対応!ご希望に合わせ対面・オンラインからお選びいただけます。オンライン指導なら全国どこでも指導可能です。

 選べる2つの指導法について詳しく見る

無料の体験授業を実施中

家庭教師のひのきあすなろでは、無料の体験授業を実施しています。
小学生のお子さんには、一人で勉強する時の基本的な勉強の進め方や、予習復習のやり方など、勉強習慣を身に付け正しい勉強方法を身に付けていけるようなアドバイスをさせて頂きます。

小学生のお子さんは、まだまだ親御さんがサポートしてあげることが必要となることも多い年ごろです。お子さんが勉強面で悩んでいるようならば、試しに無料の体験授業にお申込み下さい。
体験授業では、指導豊富なスタッフがお子さんから今のお悩みや不安などを引き出し、解決に導いていきます。

家庭教師のひのきあすなろでは、体験授業(0円)を実施中です。
お気軽にご相談ください

家庭教師のひのきあすなろのお電話でのお問合せボタン。タップで電話がかかります。フリーコール01201-100-149。受付時間10:00~20:00、土日祝も受付中です。

家庭教師のひのきあすなろの体験授業に申し込みフォームボタンです。

家庭教師のひのきあすなろの資料請求のお申込みフォームボタンです。

ひのきあすなろについてもっと知る

目次