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【中学2年生数学】図形の性質 基本編その①

今回は、「図形の性質」について解説していきます!
図形問題が苦手という声を多く聞きますが、図形について覚えておけば実は簡単に解ける問題が多いです。
なので、基礎からしっかりと理解していきましょう!

基礎編と実践編の計4回にわたって解説していくので、是非、最後までお付き合いください。

目次

1.定理と定義

定理と定義

使う言葉の意味をはっきりのべたものを定義といいます。

また、証明されたことがらを定理といいます。

定義の例としては、

 2つの辺が等しい三角形を二等辺三角形という。

 AB=ACである二等辺三角形では、

 等しい辺のつくる角∠Aを頂角

 頂角に対する辺BCを底辺

 底辺の両端の角∠Bと∠を底角

 という。

などがあります。

二等辺三角形については、次のような定理があります。

 ①二等辺三角形の2つの底角は等しい。

 ②二等辺三角形の頂角の二等分線は、底辺を垂直に2等分する。

 ③2つの角が等しい三角形は二等辺三角形である。

二等辺三角形の定義を「2つの角が等しい三角形」とカン違いしている場合が多いのですが、二等辺三角形の定義は、「2つの辺が等しい三角形」です。

例題1 次のことがらは、定義か定理かを答えなさい。

(1)多角形の外角の和は360°である。

(2)三角形の3つの内角がすべて鋭角である三角形を鋭角三角形という。

(3)2つの直線が平行ならば、錯角は等しい。

(4)角の二等分線上の点は、その角をつくる2辺から等しい距離にある。

(5)線分を2等分する点を中点という。

例題1 解答

(1)定理
すでに証明されたことがらであるので、定理。

(2)定義
鋭角三角形の意味をはっきりと述べているので、定義。

(3)定理
すでに証明されたことがらであるので、定理。

(4)定理
すでに証明されたことがらであるので、定理。

(5)定義
中点の意味をはっきりと述べているので、定義。

定義と定理の違いが理解できるようにしておきましょう!

数学における定義とは、あることがらについての約束ごとであり、定理とは、その定義から導き出された性質です。

(2),(5)「~を~という」という形のものは、あることがらについての約束なので、全て定義になります。

(1),(3),(4)は図形の性質について述べているので定理になります。

2.三角形

証明を書く順序

➀仮定を書く・・・どんな条件がわかっているかを示す

②結論を書く・・・何を証明するかを示す

③証明を書く

例題1 AB=ACである二等辺三角形ABCで、辺AB,AC上にそれぞれAD=AEになるように点D,Eをとります。BEとCDとの交点をFとするとき、△ADC≡△AEBを証明しました。【 】にあてはまる文字を書きなさい。

仮定)△ABCは二等辺三角形、AD=AE
結論)△ADC≡△AEB
証明)△ADCと△AEBで
AD=【 】(仮定)・・・①
AC=【 】(仮定)・・・②
∠Aは共通・・・③
よって、①,②,③より
2辺とその間の角がそれぞれ等しいので
△ADC≡△【 】

例題1 解答

仮定)△ABCは二等辺三角形、AD=AE
結論)△ADC≡△AEB
証明)△ADCと△AEBで
AD=【AE】(仮定)・・・①
AC=【AB】(仮定)・・・②
∠Aは共通・・・③
よって、①,②,③より
2辺とその間の角がそれぞれ等しいので
△ADC≡△【AEB

注意!
証明を書く時のミスはいろいろありますが、次のミスがよくみられるので注意!(2の例題1を例に)

△ADC≡△ABEで←➀
AD=EA←②
AC=AC←③
∠Aは共通
よって、1辺と両端の角が等しいので←④
△ADC=△AEB←⑤

➀まだ合同ではないので、「≡」を「と」になおす。「△ABE」の対応の順がちがうので「△AEB」になおす。
②「EA」の対応の順がちがうので「AE」になおす。
③AB=ACの左右が逆!ABは△ABEに含まれる三角形なので「AC=AB」になおす。
④合同条件がちがう。証明している内容から、正しい合同条件「2辺とその間の角がそれぞれ等しい」になおす・
⑤合同の記号は「≡」!「=」は面積が等しいという意味を示す。

最後までご覧いただきありがとうございました!
ぜひ参考にして、テストの点数アップに役立ててみてくださいね。

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