【中学生】点数が跳ね上がる!歴史の苦手を克服する勉強法
数ある教科の中で社会が苦手、特に歴史が苦手という声を多く聞きます。
小学校、中学校、そして高校と進んでもそのすべてにおいて社会の科目には歴史が必修として含まれますが、勉強法が分からずに苦戦している生徒は多く、どちらかと言えば「嫌われ教科」になりつつあるのが現状です。
では、どうすれば歴史への苦手意識を克服できるのか、そのための具体的な勉強法を考えていきましょう。
文部科学省 学習指導要領「生きる力」
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/index.htm
歴史は単なる暗記教科ではない
まず、歴史という教科を苦手としている人の声で一番よく聞かれる不満が「とにかく暗記するのが大変」「暗記教科は苦手」という声というか愚痴です。しかし、これは半分正解で半分間違いです。歴史は必ずしも「単なる暗記教科ではない」のです。
歴史を苦手とする人は、この最初のボタンが掛け違えてしまっていて、間違った勉強法に陥ってしまっているようです。
どういうことかと言いますと、勉強のほとんどが「事項の暗記」のみで終わっていて、覚えた事項が孤立したままで終わっているのです。歴史学習のポイントは、事項同士が見えない糸でつながっていて、それらが「ストーリー」を編んでいるということに気づくことです。
歴史のストーリー化
私にこのことを教えてくれたのは、高校生の頃のとある同級生です。
なんと彼は世界史の模試で全国1位を取ってしまうほどの人でした。しかし、他の生徒のように暗記カードを開いて必死に暗記にいそしむような素振りも見せません。
そこで、彼にどうやって世界史を勉強しているのか尋ねてみたところ、次のような言葉が返ってきました。
「歴史をストーリーにして、その流れを覚えてしまえばいいじゃん!」
これは本当に衝撃的でした。
彼曰く、最低限の登場人物と時代背景さえ認識していれば、あとは勝手に人物たちが「動いてくれる」のだそうです。
彼は歴史好きというよりも歴史小説好きであり、学校の歴史の授業も自分の中で物語に変換して認識していると言いました。
例えば、10人の登場人物がいて、その名前と身分と出身地だけをただ機械的に暗記しなさいと言われたらなかり骨の折れる作業です。
しかし、その10人にそれぞれどんなキャラで、どんな絡みをして、どんな出来事を引き起こしていくのか…であれば楽々頭に入りそうですよね。
事実、私たちは毎週のようにテレビや動画配信で連続ドラマを見ています。
結構な人数が登場するにもかかわらず、ほぼ全員のキャラも把握していますし、それらが相互にどんなやりとりをして、どんな事件を引き起こすのかちゃんと覚えています。でないと、ドラマ自体を楽しむことができないからです。
もし歴史を苦手とする人が克服のきっかけをつかみたいから、この「歴史のストーリー化」は大きなヒントになると思います。
工夫の凝らし方
では、具体的にどのようにすれば苦手な歴史の勉強を克服できて、あわよくば得意教科にまで持っていけるのでしょうか。
克服のための具体的な二点ほど紹介したいと思います。
歴史のあらすじ化
まず、苦手な人が最初に手をつけるべきなのは、歴史の「あらすじ化」です。
これは上でも述べた、歴史をストーリー化して覚える方法に関連しますが、それよりももっと「ざっくり」としたものです。
ある時代の歴史を最初から最後まで「完璧に」ストーリー化することは、私の同級生ほどの歴史好きもなければ難しいことです。
しかし、(1)「何が原因で」、(2)「どんな出来事が起こって」、(3)「その結果どうなったのか」というざっくりとした内容のまとめであればそこまで難しいことではありません。
例えば、日本史の「応仁の乱」を例にとってみましょう。
●応仁の乱とは・・・
(1) 原因:「将軍家と管領家の跡継ぎ問題がモメて」
(2) 出来事:「大名どうしの戦で京都が焼け野原になって」
(3) 結果:「将軍の権威がガタ落ちして戦国時代へとつながった」
こんなもので十分です。別にかしこまった表現でなくてもよいのです。
自分なりに分かる範囲の言葉で、物事のあらましを説明できれば学校のテストでひどい間違いをすることはありません。
あとは、登場人物の隠れた設定だとか、当時の知られざる時代状況だとかを適宜「追加」していけば、理解はより強固なものになります。
出来事の分割
もう一つは、「年号」や「年代」の理解を克服するためのアイデアです。
現在の学校の歴史の授業においては、以前のような年号の暗記は重要視されなくなりました。かといって、年号や年代を全く知らなければ、歴史上の出来事の前後関係が把握しにくくなります。歴史のストーリー化でも対応できなくもないのですが、相互に関連性がない(あるいは薄い)出来事どうしはやや苦手としています。
そこで、詳細なストーリーだけではなく、歴史のアウトラインを俯瞰して把握しておくアイデアがあります。
例えば、江戸時代を例にとってみましょう。
江戸時代は265年間も続く長い時代であり、その中に様々な出来事や事件が目白押しで全てを覚えるのは大変ですよね。
そこで、まず「始まり」(1603年の幕府成立)と「終わり」(1867年の大政奉還)だけをしっかりと覚えてしまいます。
次に、大まかな「真ん中」(1742年の公事方御定書)を設定して江戸時代を大きく二分割します。
あとは、重要な事件や出来事が「前半」と「後半」のどちらに入るのだけ把握しておけばいいのです。
こうすれば、よく問われがちな「享保の改革」と「寛政の改革」のような前後関係はテストで間違えることはなくなります。
あとは、二分割を四分割に細分化したり、登録する出来事の数を増やしていけば、前後関係はばっちり把握できるようになるでしょう。
最後に
歴史の勉強が苦手だと嘆く人は、これらのような「工夫」なしで勉強に挑んでしまっているのではないでしょうか。
ちょっとした工夫で、歴史は苦手教科どころか得意教科にできる可能性があります。
ぜひ自分なりのアレンジを加えながら、これらのような「工夫」をお試ししていただきたいです。
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