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「セカイを科学せよ」読書感想文の実例付き!

目次

エピソードで勝負!読書感想文の書き方講座②

前回は読書感想文に「読書を通して起こった変化を書く」ことが重要だとお伝えしました。
読書感想文は、「本を読む前の自分」と「本を読んだ後の自分」の間で自分の考え方や価値観で変化したことが文章の中心となります。
(※前回の内容を確認したい方はこちらをご覧ください。)

今回は中心となる変化が決まった後、そこに厚みをつける方法をお伝えします。
その方法とは、エピソードを入れることです。
メインとなる内容を強調するためには、それを際立たせるためのエピソードを入れることが欠かせません。
効果的なエピソードの入れ方は大体決まっているので、本記事で紹介していきます。

第68回青少年読書感想文全国コンクールの中学生の部の課題図書を題材とした感想文例も掲載しておりますので、ぜひ参考にしてください!

読書感想文の書き方講座は全3講座

第68回青少年読書感想文全国コンクールの中学生の部の課題図書を題材にし、実例付きで読書感想文の書き方を解説しています。
クリックすると該当の講座をご覧になれます。

講座1の課題図書:江戸のジャーナリスト葛飾北斎

講座2の課題図書:セカイを科学せよ!

講座3の課題図書:海を見た日

読書感想文の書き方のポイント

具体的な経験やエピソードを入れる

前回の記事から「変化を書く」ことの重要性を伝えてきましたが、変化を表現するには二つの状態について書く必要があります。
それは「変化する前」と「変化した後」です。
特に、変化する前(本を読む前)の自分について、表現する必要があります。
また、読書感想文には文章を書くみなさんの独自性を盛り込むことが欠かせません。
なぜなら、作品のあらすじや概要ばかり書いてしまっては誰が書いても同じような内容の感想文が出来上がってしまうからです。

それを避けるためには、みなさんにしか書けない内容を書く必要があります。
いわゆる自分語りです。
「自分もこういった体験をしたことがある」、「本を読む前の私は~だった」という形で具体的なエピソードを入れると感想文の内容にぐっとオリジナリティが生まれます。  

エピソードの種類はいくつかありますが、以下の3つに大きく分類できます。

  1. 本を読む前の自分を表すエピソード
  2. 登場人物と自分に共通しているエピソード
  3. 特別なバックグラウンドに関するエピソード

1については本を読む前の自分がどんな考えをしていたか、どんな行動をしていたかを書くといいでしょう。2については、登場人物に関するエピソードのうち、自分も似たような経験をしたことがあれば、上手く使えそうです。3は、登場人物に特殊なバックグラウンドがあって、何か共通したものがあればエピソードとして加えられるでしょう。

「セカイを科学せよ」読書感想文の実例を読んでみよう

ではここからは実際に本を読んで書かれた感想文を読んでみましょう。
題材は、第68回青少年読書感想文コンクールの課題図書である「セカイを科学せよ」です。  

【感想文例】「セカイを科学せよ」を読んで

「セカイを科学せよ」を読んで

〇〇県立□□中学校 △年  

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

 私は「科学」が苦手だ。「科学」とは主に生物、化学、物理。地学の分野から成り立っていて、学校では理科という科目名のもと日々勉強をしている。けれども熱心に取り組むことができない。植物の細かな構造の名称を覚えたり、圧力のかかりぐあいを計算したりすることにモチベーションを見いだせないし、複雑な計算式や聞き慣れない専門用語が出てくると、嫌になって勉強を諦めてしまう。だから、定期テストでは理科の成績はいつも良くない。「科学」が題名に入ったこの本も、私の苦手な「科学」がたくさん出てくる苦痛な本なのではないかと思っていた。

 この物語には計算式も専門用語も出てくることはなかった。登場するのは主人公のミハイル、彼の所属する電脳班のメンバー、そして黒人ハーフで蟲好きだと言う転校生の葉菜だ。転校生で黒人ハーフの葉菜が自己紹介の時に、英語もダンスもできない、好きなものは蟲だ、と言ったときの他の生徒の反応は、以前自分の好きなものを表現したときに周りの賛同を得られず同じような反応を受け、疎外感を味わったことを私に思い出させた。最近になって「多様性を尊重する」社会への変化を感じるようになったが、それでも、人は先入観や偏見を潜在的に持っていて、自分と違うものをすんなりと受け入れられない場合が多い。精神的に未熟な思春期の中学生となるとなおさらだ。だから、葉菜と同じハーフのミハエルが、周りから注目されることを嫌がって、まわりの学生に目立たないように過ごしている気持ちがよく分かった。

 しかし、葉菜は自分がマイノリティであることに引け目を感じずに行動している点で、ミハエルや私と違っていた。転校初日に拒絶的な反応を受けたにも関わらず、堂々とカミキリムシのキーホルダーをカバンにつけてくる、飼育をしたいと言って学校にカナヘビを持ってくる、生物班の活動として理科準備室でカの飼育を行うなど葉菜は周りの反応などまるで気にならないかのように行動していた。自分のやりたいことをしているだけなのだが、私は葉菜のようには振舞えないと思った。どうして葉菜はまわりの目を気にせず振舞えるのだろう。葉菜の行動の原理となる考え方が表れていたのが、弟と同じくマイノリティであることの疎外感に悩むのミハイルの兄に放った言葉だった。

 「外来種と在来種を分けるにも『種』自体が一緒だから分けようがないんですよ。人間は、同じひとつの『種』ですから。」

 私は先日行われたアカデミー賞の授賞式を思い出した。世界的な映画賞であるアカデミー賞では、ノミネートの条件として「多様性」という項目が設置されていて、様々な性別や生まれを持った演者を積極的に作品に起用することを評価対象にしている。様々なバックグラウンドを持った人がいることを想定して、どんな人でも疎外されない社会を作っていこうという考え方には大いに賛同できる。

 しかし、同時に思う。この「多様性」という考え方は、「他者は自分とは違っているものだ」と境界線を引く考え方ではないだろうか。もちろん人がそれぞれ異なった容姿、性格を持っているのは事実だ。しかし、葉菜が言ったように、人間は一人残らず「哺乳鋼霊長目ヒト科ヒト属ホモ・サピエンス種」という一つの種でもある。肌の色が違っていても、話す言葉が違っていても、同じ人間であることには変わりがない。長くマイノリティを経験してきた葉菜は、人間が持つ共通性に注目し、「わたしもあなたも同じなんだ」と考えることで疎外感から耐えてきた。見た目や先入観ではなく、常に本質を見て判断することを心掛けてきた葉菜だからこそ、科学的な見方を常に忘れなかった葉菜だからこそ、出たセリフだと感じた。 

 物事の本質を見極める方法であり行為こそが「科学」なのだと思う。葉菜が一人で行う生物班の活動を目にした校長が言ったこんな言葉があった。「科学とは、物事の本質について考え、それが正しいかどうかをデータや論理を使って検証する行為だ。」先入観や偏見にとらわれず、葉菜の態度と重なって見えた。

 「科学」を実践するには時間がかかる。電脳班部員が理科準備室に蟲を持ち込む葉菜を受け入れるようになったのは時間がかかったし、部活の存続をかけて電脳班の6人と葉菜が行ったミジンコの研究は、目標としていた学期末には終わらなかった。きっとそれは仕方がないいことなのだと思う。大事なのは理解したいという姿勢を持つことだ。私が遠ざけてきた計算式や専門用語は科学の本質なのだろうか。本質を見ることから逃げていたのではないだろうか。

 何事も見かけだけでは理解することはできない。もう一度時間をかけて、敬遠していた計算式や専門用語を理解してみようと思う。それが「セカイを科学する」ことに他ならないのだから。

 

「セカイを科学せよ」読書感想文の実例解説

まず、この感想文で最も伝えたい”変化“とはなんでしょうか。

それは葉菜のある言葉がきっかけとなって起こります。 「外来種と在来種を分けるにも『種』自体が一緒だから分けようがないんですよ。人間は、同じひとつの『種』ですから。」という言葉です。日本で生活していると見かける人の外見の違いから、日本人、外国人というように分類してしまことがあります。しかし、違うように見えても、同じ人間である以上違いはないのです。したがって、「人間の多様性にばかり目がいくが、実は人間はみな共通している」という気付きを得るのです。

この”変化”こそが感想文で強く伝えたい内容になります。

ではこの変化を際立たせるためには、どんなエピソードを入れるとよいでしょうか。
まず、ここで起こった変化を分かりやすく表してみましょう。 

「多様性を認めていくことが大切」→ 葉菜の言葉 →「共通性に注目することも大切」

つまり、自分が「多様性を認めていくことが大切だ」と思っていたことを示唆するエピソードを入れると、「変化が起こる前の自分」を印象的に伝えることができて、そこからの変化が鮮明になるわけです。

そこで引き合いに出されているのが、「アカデミー賞が多様性を作品の評価項目に入れている」というエピソードです。「世界的な映画賞であるアカデミー賞が出演者に様々な属性やバックグラウンドを持った人を含んでいることを作品の評価対象にしている。」という事実はまさに「多様性を認めていくことが大切」という考えが一般的であることを示唆するエピソードです。この内容があることによって、葉菜の言った「人は全員同じホモ・サピエンス種だ」という発言によって考え方が大きく変化したことを強調できるのです。

これを踏まえ、読書全体を通して起こった変化を表すと、以下のようになります。

「本質を見ない」 → 読書 → 「本質をみることが大事」

このようにエピソードを使うことで、変化を印象的に伝えることができます。

読書感想文の書き方まとめ

読書感想文におけるエピソードの重要性は分かりましたか。  

みなさんの”変化”を強調するためには、変化が起こる前のみなさんの考え方や行動を表現する必要があります。
そのためにはエピソードを加えることが欠かせません。

普段から、自分の周りで起こったこと、自分が体験したことなどを貯めておくと役立ちます。

最終回となる第3回では、感想文を締めくくる際のテクニックをお伝えします。
ぜひご覧ください!

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