【元素を楽しく学ぼう】～カルシウム（Ca）～
こんにちは！夜に見ている人はこんばんは！家庭教師ひのきあすなろスタッフの百田（ももた）です。
ひのきあすなろのマッドサイエンティスト（自称）の僕、百田が元素について熱く語っていくコーナーです。
このシリーズを通して、化学の面白さ、身の回りの物がどのような原子や分子で出来ているのかを知ってもらえると嬉しいです。
皆さん、元素周期表をお手元に準備して、めくるめく化学の世界にいらっしゃいませ！！
第13回目の今回は原子番号20番のカルシウム（Ca）です。骨を作る物質ですね。
それでは、カルシウム（Ca）に向かってレッツ・サーチ・エレメンツ！
文部科学省 学習指導要領「生きる力」
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/index.htm
目次
カルシウムの基本情報
原子記号：Ca
原子番号：20
分類：金属
色：銀白色、炎色反応はオレンジ色になります。
状態：固体（単体としては常温でほとんど存在しない）
不対電子：2つ
カルシウムは体心立方格子で安定する非常に柔らかい金属です。空気中で反応してしまうため、保存には気を付けないといけません。また、体重の1～2%（体重50㎏の成人で約1㎏）含まれており、生体内に最も多く存在するミネラルです。
2Ca+O₂→2CaO
単体金属を空気中で加熱すると炎をあげて燃焼します。
Ca+2H₂O→Ca（OH）₂+H₂
水に加えると容易に反応して水素を発生させます。生成した水酸化カルシウム水溶液は石灰水と呼びます。
Ca（OH）₂+CO₂→CaCO₃+H₂O
石灰水に二酸化炭素を通すと炭酸カルシウムの白い沈殿を生じます。
CaCO₃+CO₂+H₂O→Ca（HCO₃）₂
この状態から過剰に二酸化炭素を加えると沈殿は溶けて溶液になります。
カルシウムの生成方法や確認方法
カルシウムは歴史的に古くから確認がされていましたが、単体として取り出せるようになったのは電気分解が登場してからの1808年、石灰石を酸化水銀とともに溶融電解することによってはじめて確認できました。
カルシウムはセメントやモルタルなど、建設・建築用資材として利用されます。
有名なカルシウムの化合物たち
エントリーNo.1：酸化カルシウム（CaO）
酸化カルシウムとは生石灰と呼ばれる腐食性のあるアルカリで、室温では結晶です。
炭酸カルシウムの熱分解を利用して生成します。
CaCO₃→CaO+CO₂
エントリーNo.2：水酸化カルシウム（Ca（OH）₂）
水酸化カルシウムはカルシウムの水酸化物です。消石灰と呼ばれます。強い塩基性を示すのが特徴です。
酸化カルシウムに加水すると生成します。
CaO+H₂O→Ca（OH）₂
エントリーNo.3：炭酸カルシウム（CaCO₃）
炭酸カルシウムは貝殻などの主成分で、カルシウムの炭酸塩です。
水酸化カルシウム水溶液に二酸化炭素を吹き込むことで生成します。
Ca（OH）₂+H₂CO₃→CaCO₃+2H₂O
エントリーNo.4：硫酸カルシウム（CaSO₄）
硫酸カルシウムは石膏の主成分で、カルシウムの硫酸塩です。
硫酸と水酸化カルシウムが中和して生成します。
H₂SO₄+Ca（OH）₂→CaSO₄+2H₂O
カルシウムについての小話
凄いよ！カルシウムさん！
カルシウムは骨を構成するだけでなく、歯を構成したりと、人間の基盤となるものを作っています、凄いよ！カルシウムさん！
さらに、カルシウムは地球温暖化の原因とされる二酸化炭素などの温室効果ガスを抑え込む作用があります、凄いよ！！カルシウムさん！！
さらにさらに、カルシウムは大腸腺腫性ポリープをある程度抑制しうる可能性があることが分かっています、凄いよ！！！カルシウムさん！！！
さて、カルシウムについての理解が深まりましたでしょうか？？
少しでも「面白いな」とか「分かりやすい」と思ってくれたら嬉しいです！
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