【元素を楽しく学ぼう】～ナトリウム（Na）～

こんにちは！夜に見ている人はこんばんは！家庭教師ひのきあすなろスタッフの百田（ももた）です。

ひのきあすなろのマッドサイエンティスト（自称）の僕、百田が元素について熱く語っていくコーナーです。
このシリーズを通して、化学の面白さ、身の回りの物がどのような原子や分子で出来ているのかを知ってもらえると嬉しいです。

皆さん、元素周期表をお手元に準備して、めくるめく化学の世界にいらっしゃいませ！！

第7回目の今回は原子番号11番のナトリウム（Na）です。高速道路やトンネルの中のオレンジ色のランプに使われています。

それでは、ナトリウム（Na）に向かってレッツ・サーチ・エレメンツ！

文部科学省　学習指導要領「生きる力」

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/index.htm

ナトリウムの基本情報

原子記号：Na
原子番号：11
分類：金属
色：銀白色、炎色反応は黄色
状態：固体（単体としては常温でほとんど存在しない）
不対電子：1つ

ナトリウムは反応性が凄く高いので、水に触れたり、空気中に出ただけで反応してしまいます。そのため、通常は灯油の中で保管します。成人の体内にも約100g含まれている元素で、主に細胞の外側に存在し、細胞内外のミネラルのバランスを保つためには不可欠の元素です。

ナトリウムの生成方法や確認方法

ナトリウムは水酸化ナトリウム（NaOH）を電気分解することで発見され、ナトリウムの水酸化物や塩化物を融解塩電解することによって生成されます。

フッ素と同じように単体としての確認方法は難しく、化合物として存在することがほとんどです。

そのとんでもない反応力を見てみましょう。
まず、水に触れるだけで水酸化ナトリウムになります。

2Na+2H₂O→2NaOH+Ｈ₂

ごく少量の水でも反応をするので、仮に手で触れようものなら、手の水分を吸って水酸化ナトリウムに変化し、皮膚を溶かしてしまいます。
空気中でも酸素と反応し、酸化物を作ります。

4Na+O₂→2Na₂O

この時点で金属光沢を失ってしまいます。
更にほっておくと、どんどん反応します。空気中の二酸化炭素と反応し、炭酸ナトリウムになってしまいます。

Na₂O+CO₂→Na₂CO₃

有名なナトリウムの化合物たち

ナトリウムの化合物は覚えるものがたくさんあります。反応式までセットで覚えておきましょう。

エントリーNo.1：水酸化ナトリウム（NaOH）

苛性ソーダとも呼ばれる、白色の球粒状やフレーク状の物質です。密閉して保管をしていないと、空気中の水分を吸収して溶液になってしまいます。潮解性と言います。また、強い塩基性をしますことで知られています。
塩化ナトリウム水溶液の電気分解で得られます。
2NaCl+2H₂O→Cl₂+H₂+2NaOH

エントリーNo.2：炭酸水素ナトリウム（NaHCO₃）

別名の重曹の方が有名かもしれません。台所などの洗剤に入っていますね。弱塩基性を示します。
水酸化ナトリウム溶液に二酸化炭素を反応させて得られます。
NaOH+CO₂→NaHCO₃

エントリーNo.3：炭酸ナトリウム（Na₂CO₃）

炭酸ソーダと呼ばれます。塩基性を示します。
炭酸水素ナトリウムを熱すると得られます。
NaHCO₃→Na₂CO₃+CO₂+H₂O

エントリーNo.4：塩化ナトリウム（NaCl）

こちらも別名の方が有名です。所謂食塩の事ですね。中性を示します。
必須ミネラルであるナトリウム源として、生命維持になくてはならない重要な物質です。
塩酸と水酸化ナトリウムの中和によって得られます。
HCl+NaOH→NaCl+H₂O

ナトリウムについての小話

ナトリウムランプと炎色反応

冒頭で少しお話をした内容です。
なんとなく、希ガスの時に話をした希ガスます（誤植ではありません）がスペクトルですね。ナトリウムは放電するとオレンジ色になります。これが高速道路やトンネルの中に使われています。理由は単純。安価だからです。

これとは別に炎色反応について話しておきます。

これから金属元素を紹介していきますが、これらは燃えるときに特定の波長を出すので色んな色になります。この燃える色で何の金属元素を燃やしたのかを特定することができるので、ここにも注目してみてください。

さて、ナトリウムについての理解が深まりましたでしょうか？？
少しでも「面白いな」とか「分かりやすい」と思ってくれたら嬉しいです！

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他にもこんな原子記号を紹介しています

水素（H）	ヘリウム（He）	炭素（C）	窒素（N）	酸素（O）
フッ素（F）	ナトリウム（Na）	マグネシウム（Mg）	アルミニウム（Al）	ケイ素（Si）
硫黄（S）	塩素（Cl）	カルシウム（Ca）	鉄（Fe）	銅（Cu）
銀（Ag）	金（Au）	水銀（Hg）	鉛（Pb）	ウラン（U）