小学生の発達障害〜特徴と関わり方のコツ〜

子供の発達障害にはアスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害などの種類があります。発達障害は小学校に入学する6歳から12歳ぐらいの時期に特性が目立ってくることが多いです。

日本の小学校のクラスには、35人から40人ぐらいの子供が集団生活をしていますが、そのうちの２、3人は発達障害だと言われています。

アスペルガー症候群の特徴

アスペルガー症候群は、知能には遅れはありませんが、野球やサッカーなどの体育が苦手だったり、うまく会話が出来ず、コミュニケーション能力が低い傾向があります。嫌みや冗談などを間に受けてしまい、定型発達の子供に比べると心に傷を受けやすい傾向があります。

上手にコミュニケーションが取れないので、癇癪を起しやすい傾向があります。癇癪を起している時は、親御さんはあまり相手にはせず静観をすることが大事です。基本的には静観をしたほうが良いですが、やってはいけないことは、きちんと注意をしたり、叱ることも大事です。

アスペルガー症候群の特徴は、味覚や触覚、聴覚などが過敏だったり、または鈍感であることが多いです。聴覚過敏が見られることが多く、他の人があまり気にしない物音でも、とても不快に感じることが多く、強いストレスや不安を感じることがあります。

聴覚過敏は本人にとっては、とても辛い症状なので、親御さんは理解してあげることが大事です。不安やいらだちを感じている時は、耳栓などを付けてあげるのもお勧めです。

発達障害はうつ病や統合失調症などの精神疾患とは違って、生まれ付きの脳の特性です。うつ病や統合失調症などの精神疾患は、後天的な要因で発症します。発達障害は現在の医学では治すことは出来ませんが、優れた医薬品が開発されているので、服用をさせることで多動や不注意などを改善することが可能です。子供の場合でも副作用の少ない薬を処方してくれることがあるので、まずは医師に相談をすると良いでしょう。

発達障害の子供は、定型発達の子供とは違った部分が多いので、子育てをする上では苦労をすることが多いですが、自分だけで悩みを抱えこまず、医療機関や教師、友人などに相談をすることも大事です。医療機関では子供はもちろんですが、親御さんも日常での接し方などを指導してもらえます。

注意欠陥多動性障害の特徴

注意欠陥多動性障害は、授業中にじっとしていることが出来ない、おしゃべり、遅刻や忘れ物が多いなどの特性があります。遅刻や忘れ物が多くなると、学校では教師に叱責や注意を受けることが多くなり、自信を喪失しやすい傾向があります。

注意欠陥多動性障害は、衝動性が見られることが多く、思い付きですぐに行動をしてしまい、失敗をしてしまうことがあります。他の子供に暴力をふるってしまうなどの、問題行動を起こしてしまう可能性があります。

小学校を卒業して、中学生になると衝動性、多動などは改善することが多いです。インターネットや書籍などでも、発達障害の子供への接し方、対処法なども書いてあるので、参考にしておくと良いでしょう。

子供と真剣に向き合い、よく話を聞いてあげることが大事です。親御さんは悩みを抱えこまず、理解してくれる人を増やしておくことで不安を軽減して、前向きな考えが出来るようになります。

発達障害のお子さんとの関り方

注意欠陥多動性障害、アスペルガー症候群などの発達障害の特性が目立ってくると、定型発達の子供とコミュニケーションがうまくいかなくなり、深刻ないじめなどに発展する可能性があります。

幼児の頃に比べると、小学生は知能が発達してくるので、嫌がらせや無視などのいじめが陰湿になってくることが多いです。発達障害の子供は、定型発達の子供に比べると、非常に繊細で傷つきやすい傾向があります。放置をしておくと不登校の原因になることがあります。

うつ病は大人の病気のイメージがありますが、小学生もいじめや嫌がらせなどが原因で、うつ病に罹ることがあります。発達障害の特性を持つ子供は精神疾患に罹りやすいので、注意深く観察をすることが大事です。

家族とあまり会話をしない、癇癪を頻繁に起こす、部屋に閉じこもる、朝が起きられない、成績が落ちてきた時はうつ病を疑う可能性があります。教師や心療内科などの医師に相談をしてみると良いでしょう。

発達障害のお子さんへの心理的ケア

アスペルガー症候群、注意欠陥多動性障害などの特性を持つ子供は、定型発達の子供が通う学校では、辛く悲しい経験をすることが多くなる傾向があります。幼児期に、医師から発達障害を診断されている場合は、養護学級に通わせることも検討してみると良いでしょう。

発達障害は脳の一部が未発達なので、定型発達の子供に比べると、計算や読み書き、運動、コミュニケーション、情緒などに問題が出るケースが多くなります。

養護学級では、発達障害の特性を生かした授業や指導を行っているので、一般的な学校に比べるとストレスを感じにくく、伸び伸びと通学をすることが出来ます。発達障害の子供は、一般的な学校に通うのは、大きなストレスになることがあります。教師や医師などの信頼できる人に、不安や悩みを聞いてもらうと良いでしょう。

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