【理科】完全保存版！気体とその性質について

中学生のみんな、こんにちは。みんなは、小学生のときに酸素や二酸化炭素について勉強したと思う。

中学生になると、さらにいろんな気体について勉強するよ。
その知識は中2、中３でも必要になってくるから、発生方法、性質、調べ方についてしっかり覚えよう。

発生した気体の集め方も確認してチェックしよう。

文部科学省　学習指導要領「生きる力」
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/index.htm

気体の集め方

物質を混ぜ合わせたり、加熱したりすると気体が発生することがある。
気体の集め方には、「水上置換法」「下方置換法」「上方置換法」の３種類があるよ。
どの方法で集めるかは、・水に溶けやすいか・空気より重いか軽いかで変わってくるけど、どの方法も共通で、気体を集めるときは、気体が発生してしばらくしてから集めよう。

なぜかというと、最初に出てくる気体は実験装置内にもともとあったもので、集めたい気体以外のものが含まれてしまうからだ！次から、各方法について説明するよ。

水上置換法

水に溶けにくい気体は水上置換法で集める。
水上置換法は、水を満たした集気びんを水槽の水の中に入れて、その集気びんの中に発生した気体を集めるよ。
この方法の良いところは、空気が混ざりにくく、目的の気体だけを集めやすいことだよ。このこともしっかり覚えておこう。

上方置換法

水に溶けやすく、空気より軽い（密度が小さい）気体を集める方法。
下方置換法、上方置換法では、ガラス管を容器の奥まで入れる。実験装置の図をかく問題が出たときは注意してかこう。

下方置換法

水に溶けやすく、空気より重い（密度が大きい）気体を集める方法。

色々な気体

今回、いろいろな気体とその性質について勉強するよ。
特に、水素・酸素・二酸化炭素・アンモニアはしっかり覚えよう。中２・中３でも必要になる知識だから絶対に覚えておこう。　

水素

●発生方法：うすい塩酸＋亜鉛などの金属
※他にもうすい硫酸＋鉄・マグネシウム・アルミニウムなどでも発生するよ。
●性質：もっとも軽い気体。空気中でよく燃える。
●色：なし
●におい：なし
●調べ方：マッチの火を近づけると、爆発して燃える。(ポンと音を出して燃える) 　　
●集め方：水上置換法

水素は「もっとも軽い気体」として有名。しっかり覚えておこう。
また、マッチの火を近づけるとポンと音を出して燃えるのも大きな特徴だ。空気中で燃やすと酸素と結びついて水ができるよ。

酸素

●発生方法：二酸化マンガン＋うすい過酸化水素水（オキシドール）　
※二酸化マンガンのかわりにジャガイモ、レバーでも発生させることができるよ。オキシドールは傷口の消毒液に使われているよ。　
●性質：ものを燃やすのを助ける（助燃性）　
●色：なし　
●におい：なし
●調べ方：線香の火を近づけると炎をあげて燃える　
●集め方：水上置換法

酸素は、ものを燃やすのを助けるはたらきがあるのが有名だ。この性質を「助燃性」という。
酸素自体が燃えるわけではないので注意しよう。空気より少し重くて、水に溶けにくいから発生した時は水上置換法で集めるよ。

二酸化酸素

●発生方法：石灰石＋うすい塩酸
※卵の殻・貝殻・炭酸水素ナトリウム＋塩酸でも発生するよ。
●性質：水溶液（炭酸水）は酸性を示す。
●色：なし
●におい：なし
●調べ方：石灰水を入れて振ると、白くにごる。　
●集め方：水上置換法、下方置換法　　

二酸化炭素は水に少し溶けて、空気より重い気体。だから、水上置換法でも下方置換法でも集めることができる。
調べる時は、石灰水を使う。石灰水を入れて振ると、白くにごるよ。「炭酸水」は二酸化炭素が溶けた水溶液で、酸性を示す。
青色リトマス紙を赤色に変化させ、BTB溶液は黄色に変化するよ。セットで覚えよう。

アンモニア

●発生方法：塩化アンモニウム＋水酸化カルシウム　を加熱する。　
●性質：水に非常に溶けやすい。空気より軽い。水溶液はアルカリ性を示す。　
●色：なし　
●におい：特有の刺激臭　
●集め方：上方置換法　　

アンモニアは、水に非常に溶けやすく、特有の刺激臭（鼻をさすようなにおい）のある気体。
空気より軽いので、上方置換法で集める。
水溶液はアルカリ性を示すので、水でぬらした赤色リトマス紙を青色に変化させる。
また、フェノールフタレイン溶液を赤色に変化させるよ。

※フェノールフタレイン溶液について
フェノールフタレイン溶液は、アルカリ性かどうかを調べる試薬。
弱いアルカリ性のときはうすい赤色、強いアルカリ性では濃い赤色になる。
アルカリ性の強さで赤色の濃さが異なるよ。
酸性・中性のときは無色だよ。

その他の気体

次に説明する気体は、余裕があれば覚えておこう！

窒素

空気の主な成分で、地球の大気の約78％を占める。
無色・無臭の気体で、水に溶けにくい。

塩素

黄緑色の気体で、特有の刺激臭（消毒したプールのにおい）がある。
水に溶けやすい。殺菌・漂白作用があるよ。

まとめ

気体を集めるときは、その気体が水に溶けやすいか、空気より重いか軽いかで、集め方が異なる。
各気体の発生の仕方、性質もあわせて覚えて、適切な集め方も覚えておこう。　

☆今回の重要キーワード

今回は気体の集め方、気体名、薬品名がいっぱい出てきたね。気体に関しては特に覚えてほしいところをまとめたよ。
何度も確認して覚えておこう。

●水上置換法
水に溶けにくい気体を集める方法。
水を満たした集気びんを水槽の水の中に入れて、その集気びんの中に発生した気体を集める。
空気が混ざりにくく、目的の気体だけを集めやすい。

●下方置換法
水に溶けやすく、空気より重い気体を集める方法。

●上方置換法
水に溶けやすく、空気より軽い気体を集める方法。

●水素
うすい塩酸＋亜鉛などの金属で発生する。もっとも軽い気体で、マッチの火を近づけるとポンと音を出して燃える。
空気中で燃やすと酸素と結びついて水ができる。水上置換法で集める。

●酸素
二酸化マンガン＋うすい過酸化水素水（オキシドール）で発生する。
ものを燃やすのを助ける「助燃性」という性質を持つ。線香の火を近づけると炎をあげて燃える。
空気より少し重くて、水に溶けにくい。水上置換法で集める。

●二酸化炭素
石灰石＋うすい塩酸で発生する。水に少し溶けて、空気より重い気体。水上置換法でも下方置換法でも集めることができる。
二酸化炭素が溶けた水溶液を「炭酸水」といい、酸性を示す。
炭酸水は青色リトマス紙を赤色に変化させ、BTB溶液は黄色に変化する。石灰水を入れて振ると、白くにごる。　

●アンモニア
塩化アンモニウム＋水酸化カルシウムを加熱することで発生する。
水に非常に溶けやすく、特有の刺激臭（鼻をさすようなにおい）のある気体。空気より軽いので、上方置換法で集める。
水溶液はアルカリ性を示すので、水でぬらした赤色リトマス紙を青色に変化させる。フェノールフタレイン溶液を赤色に変化させる。

●フェノールフタレイン溶液
アルカリ性かどうかを調べる試薬。アルカリ性の強さで赤色の濃さが異なる。酸性・中性のときは無色になる。

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