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【名城紀行】~掛川城~

初めまして!いつも見てくれている人はありがとう!家庭教師ひのきあすなろスタッフの仙谷(せんごく)です。

先輩スタッフの百田さんから指令を受けて、大好きなお城と歴史の勉強に役立つ内容を発信していきます!
このシリーズを通して、歴史の面白さ、現代に伝わる古代のルーツを知ってもらえると嬉しいです。

皆さんの勉強にも旅行にも役立つ記事になるはずです!温故知新の歴史の世界にいらっしゃいませ!!

今回は掛川城(かけがわ)について紹介していきます。現在の静岡県。旧国名だと遠江国にあったお城です。

お城と歴史のロマンを体感しましょう!!

文部科学省 学習指導要領「生きる力」

http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/index.htm
目次

掛川城の基本情報

別名:雲霧城、松尾城

城郭構造:平山城

天守構造:不明、現在は複合式望楼型3重4階の復興天守

築城主:朝比奈泰煕

築城年:1512年(永正9年)【戦国時代】

主な城主:朝比奈氏、山内氏、太田氏、石川氏

掛川城は山内一豊の居城として知られています。「関ケ原の戦い」の際に一豊が徳川家康に掛川城の提供を申し出た逸話は司馬遼太郎の『功名が辻』にも登場します。本丸を中心に、西に搦手、南東に大手を開き、北に天守曲輪である天守丸、その北に竹之丸、南に松尾曲輪、西に中の丸、東に二ノ丸と三ノ丸、その南を惣構えで囲んだ梯郭式の平山城でした。

掛川城の歴史

掛川城の歴史を語るためのキーワードは

  1. 徳川家vs今川家or武田家
  2. 山内一豊

の2つですね。順番に見ていきましょう!!

東海道の拠点、掛川

掛川城は、東海道において凄く大切な要衝でした。室町時代中期に守護大名・今川義忠が、重臣の朝比奈泰煕に命じて築城したと伝えられています。そのまま朝比奈氏が城代を務め、泰煕の子孫である朝比奈泰能・朝比奈泰朝が代々城を預かりました。

しかし、1568年(永禄11年)、朝比奈氏の主君の今川氏真が甲斐国の武田信玄・三河国の徳川家康の両大名から挟み撃ちに遭い、本拠地たる駿府館を捨てて泰朝のいる掛川城に逃げ延びました。このため掛川城は徳川勢の包囲に遭いましたが、泰朝は城を守り抜きました。けれども、兵数の差もあって和議で氏真の身の無事を家康に認めさせると、泰朝は開城を決断しました。

1569年(永禄12年)、氏真と泰朝は相模国の小田原城へ退去し、掛川城には城代として家康の重臣・石川家成・康通親子が入りました。ここから徳川家と武田家の戦いが始まります。間もなく駿河国に入った武田信玄が徳川家康と敵対し、掛川城に程近い牧之原台地に諏訪原城を築き、さらに掛川城の南方にある高天神城では武田・徳川両氏の激しい攻防戦の舞台となりました。

その後も掛川城は落城することなく、石川氏が城代を務めましたが、1590年(天正18年)に家康が東海から関東に移封されると、掛川城には豊臣秀吉の直臣であった山内一豊が5万1千石(のち5万9千石)で入りました。一豊は掛川城の大幅な拡張を実施し、石垣・瓦葺の建築物・天守など近世城郭としての体裁を整えた城郭に改築しました。

山内一豊について

山内一豊は戦国時代から江戸時代初期にかけての武将、大名です。信長・秀吉・家康の三英傑に仕えました。(正確には秀吉の家臣として信長に仕えました。)内助の功の妻・千代が有名ですね。時代には即しませんが良妻賢母だったと言われています。

1568年(永禄11年)頃から信長の配下に入り、木下秀吉(後の豊臣秀吉)の下で家人となったと言われています。

1570年(元亀元年)の姉川の戦いで初陣を果たし、1573年(天正元年)朝倉氏との刀禰坂の戦いでは顔に重傷を負いながらも敵将三段崎勘右衛門を討ち取りました。これらの功績により、近江国浅井郡唐国(現在の長浜市唐国町)で400石を与えられました。

1577年(天正5年)には播磨国有年(兵庫県赤穂市内)を中心に2000石に出世し、その後も秀吉の中国地方経略に加わり、播磨の三木城を巡る戦い(三木合戦)や因幡の鳥取城包囲・高松城水攻め(備中高松城の戦い)などに参加しています。

1583年(天正11年)の賤ヶ岳の戦いでは、その前哨戦である伊勢亀山城(三重県亀山市)攻めで一番乗りの手柄をあげています。また、1584年(天正12年)の小牧・長久手の戦いでは、秀吉の命で、家康を包囲するための付城構築の作業に当たっています。

四国平定後、羽柴秀次(豊臣秀次)が大幅に加増されると、田中吉政・堀尾吉晴・中村一氏・一柳直末と共にその宿老の1人として付けられて、1585年(天正13年)には若狭国高浜城主、まもなく秀次が近江八幡に転封すると、一豊も近江へ移り、長浜城主として2万石を領するまでになりました。

1590年(天正18年)の小田原征伐にも参戦し、秀次に従い山中城攻めにも参加しました。織田信雄の改易に伴って再び秀次が尾張・伊勢で加増されると、一豊ら宿老衆も転封して、遠江国掛川に5万1000石の所領を与えられました。こうして掛川城主、大名としての山内一豊が誕生します。

秀吉の死後の1600年(慶長5年)には五大老の徳川家康に従って会津の上杉景勝の討伐に参加しました。家康の留守中に五奉行の石田三成らが挙兵すると、一豊は下野国小山における軍議(小山評定)で諸将が東軍西軍への去就に迷う中、真っ先に自分の居城である掛川城を家康に提供する旨を発言し、その歓心を買って東軍に組しました。東海道筋の他の大名である中村一氏が死の床にあり、同じく忠氏の父である堀尾吉晴も刺客に襲われて重傷を負うなど老練な世代が行動力を失っている中で、周辺の勢力が東軍に就くよう一豊がとりまとめていました。

戦後は小山会議で去就を決めかねていた諸侯を徳川加担に向かわせた発言が功績として評価され、土佐国一国・9万8,000石を与えられました。

仙谷から見た掛川城

掛川城は、百名城に指定されています。また、山中城、駿府城と並んで静岡県三名城とも称されます。

再建した木造天守は日本初の木造復元天守です。重要文化財にも指定されている二の丸御殿は二条城などと並んで全国でも数少ない完存御殿建築遺構です。

さて、掛川城についての理解が深まりましたでしょうか??
少しでも「面白いな」とか「分かりやすい」と思ってくれたら嬉しいです!

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